Q.
ウィルスに感染すると、それはすぐにわかるものなのでしょうか? 感染したときの症状を教えてください。
A.
ウィルスに感染した場合、それがすぐにわかるものと、わからないものがあります。すぐにわかる場合はそれなりの処理をすぐにできるので、被害は大して広がりませんが、すぐにわからないものは、感染が広がり多くの人に多大な迷惑をかけてしまいます。パソコンの歴史の中で、ウィルスが発生した初期の頃は、感染した人がすぐにわかるような物が多かったのですが、最近は、情報を漏洩するトロイの木馬や大量ウィルスメール発信などのように、注意しないとわからないものがほとんどです。
■ ウィルス感染時の自覚症状 ■
それでは、今までに報告されているウィルス感染時の代表的な自覚症状について述べます。 スパイウェアが侵入している場合も同様の症状があらわれますが、その区別は症状だけからではなかなかわかりません。
1. パソコンの反応が遅くなる
- 入力に対するパソコンの反応や表示の速度が遅くなった
- すぐに画面が固まりフリーズしてしまう。
パソコンに侵入したウィルスは、パソコンのユーザーの意志とは関係なく、独自に動作し、パソコンユーザーが何もしていないのにハードディスクを頻繁にアクセスするなどして、それだけで、パソコンの持つ能力の殆どを使ってしまいます。 その結果、パソコンのユーザーが何かしようとしても、その動作が遅くなったり、最悪の場合フリーズしたりします。 例えば、マウスのポインター(普通は矢印)の動きが滑らかでなく、マウスの動きに追従しない、アプリケーションがなかなか開かないなどの現象が症状として現れます。
2. 何もしないのに勝手にインターネットに接続しようとする
多くのウィルスは、パソコンに侵入すると、感染先を広めたり、パソコンの情報を外部に送信したりします。 そのため頻繁にインターネットにアクセスしようとします。 ダイヤルアップ(電話回線)ならその行為がすぐにパソコンのユーザーにわかりますが、 ADSLやケーブルによる常時接続の場合、その行為はなかなかわかりません。 結果として、上記1.のようにパソコンの反応が悪くなることもあります。 Windows2000またはXPにしかありませんが、インターネットへのアクセスがすぐにわかるアイコンをタスクトレイに表示すると便利です。 その方法は、このサイト「 ネットワークアイコンの表示方法(@IT)」を参照してください。
3. システムが不安定
- CD-ROMドライブにアクセスできなくなる
- 画面の表示が崩れる
- キー入力ができなくなる
- 自動的にシャットダウンされる
パソコンに侵入したウィルスが、Windows の基本機能を使えなくしてしまう場合があります。 いつも使っていた機能が突然使えなくなったような時は要注意です。 一時話題になったサッサーウィルスは、パソコン起動後数分するとメッセージが表れ、その後カウントダウンを始め、自動的にシャットダウンしてしまいます。
4. 画面に覚えのないメッセージやグラフィックが表示される
- 知らないうちにアイコンが変更されたり、覚えのないアイコンがあったりする
- 覚えのないメッセージやグラフィックス(図形)が表示される
自分が変更したり、設定したりした覚えがないのに、上記のような現象が頻繁に現れた場合は要注意です。 侵入したウィルスは、アイコンを変更したりアイコンを新たに作ったりします。 また、設定した覚えのないグラフィック(例えば花火や似顔絵等)を表示したり、システムのエラーメッセージを表示したりもします。
5. インターネットへの接続設定が変更されている
- ブラウザのホームページ(最初に現れるページ)が勝手に変更されている
- 設定しているダイヤルアップの接続先が勝手に変更されている
侵入したウィルスは、インターネットブラウザ(インターネットエクスプローラー等)を起動させた時に最初に現れるページや、ダイヤルアップの呼び出し先(接続先)を、ウィルス作成者の都合の良いところに変更してしまいます。 そして、パソコンユーザーが設定し直してもまた、同じように変更してしまいます。
6. ウィルス対策ソフトが動作しなくなる
最近のウィルスには、ウィルスを検知し除去するウィルス対策ソフトの機能を無効にするものもあります。 例えば、ウィルスを検知したり、アップデートしたりする機能を無効にします。 また、ウィルス対策ソフト開発元のサイトへアクセスできないようにもします。 これらの障害は、画面右下のタスクトレイにあるウィルス対策ソフトのアイコンに警告が表示されますので、それでわかります。 何もしないのにウィルス対策ソフトの機能が無効になっているときは要注意です。
7. 知らないうちにファイルが変更される
- 知らないうちにファイルが破壊されている
- 覚えのないファイルが作成されている
侵入したウィルスは、システムファイル等を破壊したり、活動に必要なファイルを新たに作成したりします。 しかしこれらのファイルをパソコンユーザーが見つけることは殆どなく、多くはこの行為の結果として現れる上記の症状で気がつきます。
以上が、代表的な自覚症状です。 しかし、上記の1.2.などは、コンピューターの性能が良くなるとなかなかわかりにくいのも事実です。 その為、いつまでもウィルスメールを送り続けるパソコンユーザーが多くいます。 また、症状に気がついても、それはパソコンのトラブルだと思い込み、使える間は使い続ける人も多いようです。そして、使えなくなった時点で修理等の依頼がありますが、その原因がウィルスだとわかった時は、それまでにそのウィルスが他人に掛けた迷惑に思いを馳せざるを得ません。 ウィルスに感染した人は、確かに被害者ですが、同時に加害者になってしまう事を認識しましょう。
そのような事を防ぐ為にも、ウィルス対策ソフトの導入と、最新定義ファイルのアップデートと、週一度のウィルススキャンは欠かさないようにしたいものです。 『パソコンがいつもと違うな』と思ったら定義ファイルをアップデートして、ウィルススキャンを行なう習慣を身に付けてください。 ウィルスに対する万全な対策は、同じコーナー『教えて!コンピューター』の( セキュリティ対策編 )をご覧ください。
最後になりましたが、ウィルス感染について注意すべきことがあります。 最近のウィルスは、大量のウィルスメールを送信する物が多いのですが、その際、差出人を偽装します。 つまり、ウィルスメールの差出人は、感染していない場合が多いのです。 ウィルスは、侵入したパソコン内で見つけたメールアドレスの中から、宛先、差出人をランダムに選び出し、メールを送信します。 注意すべきことは、ウィルスメールの差出人が感染していると決め付けて、警告や注意をすると、殆どの場合それは大きな迷惑になります。 気を付けましょう。
情報提供者: 塚本 隆志 (T&M) 2005年1月24日