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モニター選び編

 

Q.

現在のCRTモニター(ディスプレイ)が暗くなったので、新しい物に買い換えようと思っています。しかし、CRTと液晶の2種類があるので、どちらにすればよいか迷っています。アドバイスをお願いします。

A.

昔は、CRTタイプ(Cathode Ray Tube、ブラウン管とも呼ばれます)しかなく、どの大きさの物を買うか、くらいしか購入の際に考える事は有りませんでした。 しかし現在は、液晶タイプの物が普及してきた為、選択肢が増えて、ユーザーにとっては好ましいのですが反対に迷ってしまうケースも多くあります。

今回は、それぞれのタイプの一般的な特徴と用途について説明しますので、参考にして頂きたいと思います。ここで一般的というのは、価格を厭わなければ、優劣が逆転する場合もあるからです。

 CRTモニターが勝る特徴

  1. 価格が安い
    価格については、CRTの方が廉価です。同じ大きさのモニターなら、CRTは、液晶の半額くらいと考えてよいでしょう。 しかし、その差は、小さくなる方向に有ります。液晶の値段がその普及に伴い相対的に下がる方向にあります。

  2. 動画の再生がスムーズ
    未だCRTの方が、応答速度は勝っています。 応答速度が速いと、動画などの再生がスムーズになります。 CRTでは一秒間に100回ほどの画面書き換えに対応出来ますが、液晶は、現状では60回ほどが標準です。 しかし値段によっては、100回相当のものもあります。

  3. 色再現性が良い
    実際の色合いと、画面で表示される色合いの違いが少ない場合、色再現性が良いと言います。一般的には、CRTの方が色再現性に優れています。 しかし、高価な液晶では、CRTに匹敵する色再現性のものもあるようです。

  4. 斜めから見ても色合いが変わらない
    画面を斜めから見たとき、画面の画像が正常に見える範囲を表す『視野角』と言う言葉があります。 画面を斜めから見ても正常に見える角度の範囲が広い事を視野角が広いと言います。 液晶はその構造から一般的に視野角が狭く、正面から見ると、実際の色合いに近い色で表示されているのですが、斜めから見ると色合いが全く変わってしまいます。 この点、CRTはどこから見てもその色合いに変化がありません。

  5. 信頼性がある
    この点は私の見解で、異論も有ると思いますが、CRTの生産技術の歴史が長いことから品質の安定性は、液晶より優れていると思われます。 結果として、CRTの方がメーカーによる品質の差も少なく、製品の当たり外れも少ないと思います。


 液晶モニターが勝る特徴

  1. 省スペース
    液晶の方がCRTより奥行きが1/4以下と短く、置き場所の面積が少なくてすみます。 これが大きなメリットです。

  2. 省エネルギー
    液晶はCRTの1/2以下の消費電力です。 例えば17" のモニターでは、液晶が40Wぐらいなのに対し、CRTは100Wぐらいです。

  3. 目が疲れにくい
    CRTは、周期的に電子ビームで画面を操作して表示を書き換えています(一秒間に70~100回)ので、基本的に画面にちらつきがあります。 しかし液晶は、前面を照らすバックライト等の光の透過で表示していますので、CRTのようなちらつきがありません。 また、液晶画面の表面には、照明や太陽光の映りこみを防止するコーティングされていますので、その分更に目が疲れにくくなっています。

  4. 寿命が長い
    一般的に言われている寿命は、CRT:12,000時間、液晶(バックライト):20,000時間です。 液晶の場合、液晶自身よりも、液晶背面の光源であるバックライトの寿命の方が短いので、それを液晶モニターの寿命としています。 一日8時間使うとすれば、CRT:約4年1ヶ月、液晶:6年10ヶ月となります。

  5. 画面の端で色むらや歪が無い
    CRTは電子線を走査して表示しているので、どうしても画面の両端で色むらや歪が出ます。 一方、液晶は画素一つ一つのオン、オフで表示しているので、画面の端でも中央と同じ一様な表示が可能です。これらの理由で液晶の画面の方が綺麗に感じます。


 用途による選択

それでは、目的別にどちらのモニターを購入する方が良いのか見てみましょう。

  1. メール、ウェブページの閲覧が主な用途
    多くのコンピューターユーザはこの分類に入ると思われます。 現在実現されているCRT及び液晶の性能なら、どちらを選んでも十分目的は達成できます。 価格重視なら、CRT、スペース重視なら、液晶を選ぶのが一般的です。

  2. 一般事務などの仕事で長時間使いたい
    コンピュータを仕事で長時間使用する場合は、液晶が良いと思われます。 目に優しいので、疲れが少なくてすみます。

  3. 3Dゲームを楽しみたい
    昨今の3Dゲームを楽しむには、高性能のグラフィックボードを取り付け、画面上の動きが滑らかな事が要求されます。 その要求を満たすには、CRTの方が安価で済みます。 液晶も応答速度の改善が進んでいますが、3Dゲームに要求されるようなレベルを望むなら、最先端の技術を採用した、かなり高額の物を購入しなければなりません。

  4. 雑誌や新聞などをつくりたい
    写真などを多用し、その色合いを画面上で再現する必要性が多い、例えば雑誌、広告等の印刷物の作成には、未だ今のところCRTの方が適しているようです。 液晶でも色再現性を改善した高価なものもあるようですが、コストパフォーマンスを考えると、やはりCRTに軍配が上がります。


以上、使用目的別に適しているモニターを記載しましたが、実際の選択には、種々の条件が重なり合いますので、このように単純に決められないかもしれませんので、一つの参考としてください。

 モニターのサイズと解像度

モニターの解像度とは、モニターの表示能力、すなわちきめ細かさや画質の滑らかさを表す尺度です。この値が高いほど、より自然に近い画質が得られます。現在販売されているモニターが対応する解像度には次のものがあります。

    XGA:1024×768 (画素数:786,432)
    SXGA:1280×1024 (画素数:1,310,720)
    SXGA+:1400×1050 (画素数:1,470,000)
    UXGA:1600×1200 (画素数:1,920,000)

これらの解像度とモニターのサイズにはある程度の相関があります。 15インチのモニターならXGA、17インチのモニターならSXGA、21インチならUXGAなどです。

どれだけの解像度が実際に必要かは、使用目的によって異なります。 通常はXGAの対応が出来れば十分です。 広い範囲を一度に見たいとか、細かな画像表現を必要とするなら、SXGA以上で、場合によってはUXGAが必要になる場合もあるでしょう。

 液晶モニターの接続端子

液晶モニターの接続方法には、アナログ方式とデジタル方式があります。 アナログ方式でもCRTより鮮明な画像になりますが、デジタル方式を使用するとさらに精細な画質になります。 デジタル方式を使用するには、コンピュータの方もそれに対応した出力が必要です。 DVI(Digital Video Interface)と呼ばれるような端子がコンピュータ側にあれば、そこを使って液晶モニターとデジタル接続できます。 DVI端子が無ければ、CRTモニターと同じ接続端子(RGBと呼ばれるアナログ端子)を使って、液晶モニターとアナログ接続する事になります。

液晶モニターを購入する場合は、これらの接続方式に注意してください。 アナログ方式の接続が出来る液晶モニターなら、必ずどんなコンピュータとでも接続できます。

以上、コンピュータのモニターについて、タイプ別にそれぞれの特徴を説明しました。 モニターは、コンピュータを使う限りいつも見ているものですので、それぞれの特徴を知った上で、コンピュータの使用目的に合わせて購入される事をお薦めします。

情報提供者: 塚本 隆志 (T&M) 2005年4月18日